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【ネタバレあり感想】シン・ゴジラの不満点と良かった点

こんばんは。黒田正一です。

 

今日ようやくシン・ゴジラを初鑑賞してきました。19時台の上映でしたが、ほぼ満員でした。2ヶ月ほどたつのに一向に勢いが衰えませんね。

 さて、感想を書かないと興奮で眠れないくらいになってしまったので、この場で語らせていただきます。

 

私のゴジラ経験は『ゴジラVSスペースゴジラ』『ゴジラVSデストロイア』を劇場で見て、『ゴジラVSキングギドラ』をDVDで見た程度で、ほぼほぼゴジラ初心者です。なので過去作からの影響や怪獣映画のセオリーは全くと言っていいほど知識がありません。そういう素人がもった感想として、ご覧ください。

 

不満点といいと思った所の両方があるので、まず不満点を並べてその後に良かった所を挙げたいと思います。そのため物語の時系列的には前後しますがご容赦ください。

<不満点①>日本にとっての脅威がゴジラじゃなく核に変わってしまった

途中で対ゴジラとして核兵器の使用が示唆され、それに日本人が抵抗する、という構図になり「あれ?」と思いました。
それまでは「どうやっても倒せないゴジラをどうするか」という主題に沿って話が進んでいたはずなのに、「いざとなったら核で殺せますよ」と言われてだいぶ真剣味が削がれてしまいました。


このあたりからゴジラの存在が「神が遣わした災い」から「アメリカに好き放題させないために早めに駆除したい害獣」くらいにスケールダウンしてしまっていると感じました。


そもそも日本人が核兵器を使うのをためらう理由が弱いと思います。ゴジラがあの調子で暴れ続ければ、東京に核を落とした場合の比じゃないレベルの犠牲者が日本のみならず世界に出ていたと思うんですが。もちろん日本は核を落とされた歴史を持っているから感情が許さない、ってのはわかりますよ。ただ今回の状況は感情云々言ってる場合じゃないと思うのですがね。


じゃあむしろ核兵器の「か」の字も出さなきゃよかったのか、といえば核兵器の存在を出すこと自体は仕方ないと思いました。だって序盤で、あの兵器もダメ、この強力な兵器もダメ、ってやってたけどやっぱりどうしても「で、核兵器はどうなの?」は考えてしまいますからね。


例えば核兵器を使用できない理由として、「ゴジラには核は効かない。むしろ栄養にしてしまうんだ」という設定くらいつけてもよかったんじゃないでしょうか。


<不満点②>ヤシオリ作戦が滞りなく進みすぎ

すべての作戦行動がうまくいき、今まで苦戦していたのが何だったのかと肩透かしを食ってしまいます。作戦開始後にゴジラが予想外の暴れ方を1回位して、もうだめかと思ったところにさらなるアイデアや行動で倒す、って展開の方が燃えたと思うんですが。


<不満点③>前半はゴジラに負けたのに後半勝てたことの理由の無さ

前半コテンパンにやられていたのに、後半勝てたことの理由が、私から見えた範囲では見当たらなかったんですよ。
「みんなで頑張ったから」というなら、前半も頑張ってましたからね。


強いて言えば、「役に立たないトップがいなくなって有能な奴らが繰り上げ的に発言力を上げたから」くらいでしょうか。まあいいんですけど「日本人はやる時はやる」というメッセージをもたせたいんなら、前半で散々揶揄されていた日本特有の決断力の無さに対して何らかの改善策(それはフィクション特有の非現実的なものでもいいから)が提示されるべきだったと思います。


<不満点④>対策チームの活躍があんまり描かれない

変わり者だらけを集めてチーム作った割には、あんまり変わり者ならではの活躍が見られなかったのが残念でした。尾頭さんとか、いいキャラなんだからもっと見せ場を作ってもよかったと思いました。

 

<不満点⑤>エヴァフォントを乱用しすぎ

あれはここぞというときに出してこそ映えると思うんですが。ちょっとした状況説明までこれでもかというほどに使われるので肝心なところで重みが無くなってしまった気がします。

 

<よかった点①>決定の遅い政府への敵として、前半はむしろゴジラを応援してしまった

前半部に大田区あたりを暴れまわるゴジラは、ちんたら会議している政府をあざ笑うかのように好き放題暴れまわるのが爽快でした。日頃日本人が政府に感じている苛立ちや不満をゴジラが代弁してくれたように感じました。
前半部の会議のシーンは明らかに笑いを誘うような描かれ方でしたし、監督もそういう効果を狙ったんじゃないでしょうか。

 

<よかった点②>災害描写が細かく、不謹慎だけど臨場感があって楽しめた

俯瞰図で東京の街が破壊されていく図から、道端を逃げ惑う人々の描写まで、カメラのスケールをダイナミックに変えてまさに本当に起こっているように感じることができました。避難中にふと後ろを見ると遠方にまさにそこにゴジラがいる風景がある、ってのも上手いと思いました。

 

<よかった点③>里見総理大臣のキャラが良い

これは完全に個人的な好みですが、平泉成さんが演じられた里見総理大臣のキャラ、大好きです。決め台詞の一つもあるわけじゃなく、地味で派手さはないけど裏でしっかり大きな仕事をし、責任をとって静かに消えていく。こういうキャラに私弱いです。就任時点では、また無能なトップとして描かれるのかなと思いましたが、いい意味で完全に裏切ってくれました。

おわりに

結論を言うと、やっぱり見てよかったと思いました。不満点も挙げましたが、ここまで考えさせてくれる映画はなかなかありません。
それでは。